さて、母乳やミルクを飲んでいる赤ちゃんの離乳食ってどう進めればいいんでしょう?
私も育児書を読んだりして悩んだりしました。
今回は赤ちゃんの離乳食についてのお話です。
離乳食って何?
離乳食は、赤ちゃんが母乳やミルク以外から栄養を取るための練習となる食事のことです。
赤ちゃんは、母乳やミルクしか口にしたことがありません。
そのため、固形物をもぐもぐして、ごっくんと飲み込むことも初めての経験です。
そんな食べ物を食べるための練習となる食事が離乳食です。
赤ちゃんは母乳やミルクで主な栄養を取りながら、離乳食で食べる練習を始めるわけです。
初めての離乳食
離乳食の開始時期は、一般的に生後5~6カ月頃といわれています。
そして、最初の頃は、いつ何を与えたかメモっておいてください。
なぜなら、アレルギー体質の子もいるからです。
特に初めて食べさせる食材は、スプーン1杯から初めて、食後は様子を見るようにしてください。
そして、おススメしたいことがあります。
赤ちゃんは「何コレ?」みたいな、すごくおもしろい顔をします。
動画撮影は、記念にもなりますし、何より面白いので是非やってみてくださいね!
初めての離乳食
- まずはお口慣らし程度から。スプーン1杯からはじめてください。
- アレルギー対策のため、何をいつ与えたかメモっておくこと。
- 初めて離乳食は動画撮影をしてください(おススメ)。
離乳食を与える期間
離乳食を与える期間は3段階に分けられます。
5~6か月 | 離乳初期(ごっくん期) |
7~8か月 | 離乳中期(もぐもぐ期) |
9~11か月 | 離乳後期(かみかみ期) |
順番に説明していきますよ。
離乳初期(ごっくん期) 5~6か月
離乳初期の月齢は、5~6カ月頃で、俗にごっくん期とも言われています。
この頃の赤ちゃんは、口に入れた物をのどの奥へ移動させてごっくんと飲み込むことができるようになっています。
離乳食の回数は1日1回で、初めての離乳食は、まずは炭水化物から始めます。
調味料は使用せずに、素材の味や香りを体験させます。
出汁や野菜スープでコクを足していくのはOKです。
最初の離乳食は、10倍がゆ(しゃぶしゃぶのおかゆ)くらいから始めて、慣れてきたら、徐々にたんぱく質も足していくようにしてください。
大切なことは、
ということです。
これまで赤ちゃんは、吸う口の動きしかしたことがありません。
最初はスプーンで離乳食を口に入れても舌で押し戻してしまうかもしれません。
決して無理に口に押し込むようなことをせず、根気よく与えるようにしてください。
赤ちゃんがどうしても食べるのを嫌がるという場合は、まだ離乳食を始める適切な時期ではないかもしれません。そんな場合は、もう少し間をおいてから離乳食を始めるようにしてください。
離乳食はまだまだ口慣らしです。
母乳やミルクなどは赤ちゃんが欲しがるだけ与えるようにして下さい。
《離乳初期(生後5か月~6か月頃)》
離乳食を飲み込むこと、その舌ざわりや味に慣れることが主目的である。離乳食は
1日1回与える。母乳又は育児用ミルクは、授乳のリズムに沿って子どもの欲するま
まに与える。
引用:厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」(2019年版)
- 離乳初期は、5~6カ月頃で、俗に「ごっくん期」と呼ばれている。
- 離乳食の回数は1回で、炭水化物から始める。
- 最初は10倍がゆから、徐々にたんぱく質を加えていく。
- 母乳やミルクは欲しがるだけ与える。
- 無理に食べさせず、嫌がるようなら少し間を置く。
離乳中期(もぐもぐ期)7~8か月
離乳中期は7~8か月くらいで、俗にもぐもぐ期とも言います。
このころの赤ちゃんは、口の前の方で食べ物を取り込めるようになり、舌と上の顎を使って食べ物をすり潰せるようになります。
離乳食の回数は1日2回に増やして、食材も炭水化物やたんぱく質に加え、乳製品なども食べさせてみてください。
8か月くらいからは、塩、醤油、砂糖、味噌の調味料も使うことができますが、調味料はあくまでも風味付け程度にとどめておきましょう。
食材もだんだんと粗く潰した感じにしてください。
荒くつぶした離乳食を食べさせる時は、赤ちゃんがキチンと飲み込んだことを確認してから次のひとさじをお口に入れてあげるようにして下さい。
もし、赤ちゃんが飲み込みにくそうにしている場合は、トロミ粉でとろみを付けてみてください。
トロトロっと飲み込みやすくなります。
そして、この時期も母乳やミルクは赤ちゃんが欲しがるだけ与えるようして下さい。
(ウチの場合)
この頃の離乳食ですが、私は親が食べる料理から味付け前の食材を取り分けて、潰して薄味を付けて離乳食を作っていました。例えば、味噌汁の味噌を入れる前の具を、少し取り分けて、すりこぎで潰して離乳食を作るといった感じです。親の料理を作るついでに離乳食ができてしまって便利ですよ。
《離乳中期(生後7か月~8か月頃)》
生後7~8か月頃からは舌でつぶせる固さのものを与える。離乳食は1日2回にし
て生活リズムを確立していく。母乳又は育児用ミルクは離乳食の後に与え、このほか
に授乳のリズムに沿って母乳は子どもの欲するままに、ミルクは1日に3回程度与え
る。
引用:厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」(2019年版)
- 離乳中期は、7~8カ月頃で、俗に「もぐもぐ期」と呼ばれている。
- 離乳食の回数は2回で、炭水化物やたんぱく質に加え、乳製品なども始めてみる。
- 調味料も使えるが、風味付け程度にしておく。
- 母乳やミルクは欲しがるだけ与える。
- 食材も徐々に粗くつぶした感じにしていく。
離乳後期(かみかみ期)9~11か月
離乳後期は9~11か月くらいで、俗にかみかみ期と言います。
赤ちゃんは食べ物を歯茎で潰せるようになってきます。
離乳食の回数は1日3回に増やし、炭水化物、たんぱく質、乳製品の量を増やし、バランスの良い献立を目指してみて下さい。
この頃になると、赤ちゃんの消化・吸収機能が発達してきますので、魚や牛肉・豚肉の赤身などにも挑戦してみて下さい。
離乳食の硬さは、指で押さえると潰れる程度、ちょうどバナナくらいの固さにしてみてください。
油やバターなども使えるようになるので炒め煮などもいいですし、少量のマヨネーズやケチャップも使えるようになるのでグッと離乳食のレシピが広がります。
やわらかい食べ物をステック状にして、手づかみで食べさせてみてください。
最初はうまく食べられませんが、手づかみ食べは赤ちゃんの食べる意欲をはぐくみます。
離乳食が3回になって、離乳食を食べる量が増えてくると、自然に母乳やミルクを飲む量が減ってきます。
このころから、徐々に母乳やミルクから離乳食へ切り替えていきましょう。
《離乳後期(生後9か月~11 か月頃)》
歯ぐきでつぶせる固さのものを与える。離乳食は1日3回にし、食欲に応じて、離乳
食の量を増やす。離乳食の後に母乳又は育児用ミルクを与える。このほかに、授乳のリ
ズムに沿って母乳は子どもの欲するままに、育児用ミルクは1日2回程度与える。
引用:厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」(2019年版)
- 離乳中期は、9~11カ月頃で、俗に「かみかみ期」と呼ばれている。
- 離乳食の回数は3回で、消化・吸収機能が発達してくるので、魚や牛肉・豚肉の赤身などもためしてみてください。
- 離乳食の硬さは、指で押さえると潰れる程度(バナナくらい)の固さにしてみてください。
- 手づかみ食べにもチャレンジしてみてください。
- 徐々に母乳やミルクから離乳食への切り替えを考えてみて下ささい。
離乳完了期(ぱくぱく期)12~15か月
離乳完了期は12~18か月くらいで、俗にぱくぱく期と言います。
歯はちょこっと生えていますが、離乳後期(かみかみ期)と同様、歯茎で食べ物をかみかみする練習をすることになります。
そして徐々に、1日3回食を定着させていきます。
それでも、赤ちゃんはまだ1回の食事で十分な量が食べられないので、3回の食事の他、少しおやつも足していきましょう。
おやつというとお菓子のことかと思ってしまいがちですが、この時期の赤ちゃんの場合、ご飯、パン、麺類、イモ類などの炭水化物をメインにしつつ果物や、ヨーグルト、牛乳なんかも与えるようにして下さい。
また、この頃から赤ちゃんに「食べたい!」いう欲求が出てきます!
そんなそぶりが出てきたら自分でスプーンを持たせて食べる練習をさせてみましょう。
だんだんおっぱいやミルクへの要求が減ってきて、徐々に卒乳につながっていきます。
(3)離乳の完了
離乳の完了とは、形のある食物をかみつぶすことができるようになり、エネルギー
や栄養素の大部分が母乳又は育児用ミルク以外の食物から摂取できるようになった状
態をいう。その時期は生後 12 か月から 18 か月頃である。食事は1日3回となり、そ
の他に1日1~2回の補食を必要に応じて与える。母乳又は育児用ミルクは、子ども
の離乳の進行及び完了の状況に応じて与える。なお、離乳の完了は、母乳又は育児用ミ
ルクを飲んでいない状態を意味するものではない。
食べ方は、手づかみ食べで前歯で噛み取る練習をして、一口量を覚え、やがて食具を
使うようになって、自分で食べる準備をしていく。
引用:厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」(2019年版)
- 離乳中期は、12~18カ月頃で、俗に「ぱくぱく期」と呼ばれている。
- 1日3回食を定着させ、幼児食へ移行していきます。
- 3回の食事の他、少しおやつも足していきましょう。
- 離乳完了を目指して幼児食に移行していく時期です。
- 「食べたい!」いう欲求が出てきます!
- そろそろ『卒乳』も意識し始めてください。
ご注意!離乳食にはちみつは厳禁です
既に、ご存知のことかもしれませんが念のためのご注意です。
1歳未満の赤ちゃんにハチミツは与えないでください!
離乳食にハチミツを使用してはいけません!
1歳未満の赤ちゃんにハチミツは厳禁なんです!
実はハチミツの中にはボツリヌス菌が含まれています。
そのため、 1 歳未満の赤ちゃんがハチミツを食べることによって乳児ボツリヌス症にかかることがあるのです。
ハチミツを加熱してもボツリヌス菌は死にません。
とにかく、ハチミツは厳禁です!
赤ちゃんのお母さん・お父さんやお世話をする方へ
- 1 歳未満の赤ちゃんがハチミツを食べることによって乳児ボツリヌス症にかかることがあります。
- ハチミツは1歳未満の赤ちゃんにリスクが高い食品です。ボツリヌス菌は熱に強いので、通常の加熱や調理では死にません。
- 1歳未満の赤ちゃんにハチミツやハチミツ入りの飲料・お菓子などの食品は与えないようにしましょう。
引用:厚生労働省 ハチミツを与えるのは1歳を過ぎてから。
ベビーフードも活用しましょう!
さて、離乳食ですが、作るのには手間がいります。
忙しいときは、離乳食を作るのが面倒なときもあります。
そんな離乳食ですが、まとめて作って小分けにして冷凍庫で保管することもできます。
離乳食を作る道具や小分けにする入れモノなどについては、以下の記事を参考にしてくださいね。
そして、もうひとつ、ベビーフードという便利なモノがあります!
ベビーフードは月齢に合わせて作られていますので大変便利です。
それにベビーフードは、自分で離乳食を作る際の参考にもなります。
忙しい時、お出かけする時はベビーフードを使ってみてください。
まとめ
今回は離乳食の基本的なポイントについてのお話でした。
初めての離乳食は私も育児書とにらめっこしながら、次は何を食べさせたらいいのかな?と悩んだりしていました。
でも、慣れてくると、だんだん楽しくなってきますよ。
離乳食を始めるタイミングや作るモノですが、赤ちゃんの成長に個人差がありますので、それぞれの赤ちゃんの成長にあったものを食べさせるようにしてください。
(ウチの場合)
上の息子は、育児書とにらめっこしながら、時期を測りながら、かなり真剣に離乳食を作って食べさせていました。でも、下の娘の時は、かなり遅めに離乳食を始めました。食べさせるモノもあまりこだわらずに、この時期には食べさせてはいけないモノだけをチェックしてかなりアバウトに進めました。上の息子のときには、離乳食を自分で作ることにこだわっていましたが、下の娘には市販のベビーフードもどんどん与えていました。
下の娘の離乳食はかなり適当でしたが、それでも下の子はすくすくと育ちましたよ。
離乳食は、硬さや味付けなど気にする部分もありますが、あまり気にし過ぎるのも良くないかなと思います。
あとはちょっとした参考です。
これはしかたないですね。
そんな訳で、皆さんも無理せず赤ちゃんの成長に合わせて離乳食を楽しんでみてください。